8-2 雨水の利用
- バイオクライマティックデザインによる住宅設計のパターン・ランゲージ
- 2021年10月26日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年1月10日
Water as a Resource
雨水や地下水などは大事な地球資源(天からの恵み)です。

*地球上の水の97.5%は塩水で、残りの淡水もかなりの部分を雪氷が占め、人間が使える量はごくわずかです。水資源はストックではなく、フローとして循環している資源の一つとして、人間と自然の循環で考えることが重要です。
*1年間に30坪の屋根に降る雨の量は130トン。これは、ほぼ1人が1年間に使う水の量です。ちなみに、「雨水(あまみず)」は、天からの恵みの水「天水(あまみず)」が語源です。
*東京では、水源のほとんどを遠く離れた上流のダムに頼っています。ダムの水の元を辿れば水源地に降った雨です。足元に降った雨も貴重な水資源になることがわかります。その他にも、雨水の利用は災害時に雨水を溜めておくことで緊急用の飲料水になったり、豪雨時に降った雨をタンク等に溜めることができれば、雨水が一挙に下水道に流れ込むのを緩和し、都市型洪水を軽減させる効果があります。
雨水などを利用した住宅を計画しています。
▼その状況において
水は身近にあって多彩に使える資源であり、水を住宅の計画に活かすことに配慮しないと、地球環境に負荷のある計画となってしまうため、環境に配慮した住宅は計画できません。
なぜなら
・雨が降っても、屋根面などから貯水タンクや浄水システムへつながる計画としないと、雨水を
有効に確保できないため、環境に配慮した住宅は計画できません。
・溜めた雨水を生活用水や池の水源などに利用するために、適正な配管設備などを計画しないと、環境に配慮した住宅は実現しません。
・自然と調和する水環境に配慮した計画をしないと、水を大切にすることにならず、環境に配慮した住宅は実現しません。
▼そこで
雨水や地下水の活用と水の再利用により、水を活用した住宅を計画します。
例えば
・雨水を再利用するためには、屋根面や地面部分でキャッチすることが可能で、屋根面では樋を利用して、地面部分では浸透した雨水を地面内部から集水する方式を検討します。
・壁面緑化や屋上緑化などは散水が必要となるため雨水利用とセットで考えます。
・雨水利用の究極の目的は、水を地面にゆっくり染み込ませ地下に戻すことにあるため、地表面をコンクリートではなく、土や砂利や芝などの水が染み込む素材で計画します。
▼その結果
・日本全国どこででも降る雨を利用するため、どこでも実施可能で地球環境にやさしい住宅が実現します。
・循環型の水資源をいかに有効活用していくかを考えることにより、住環境が地域環境の一部であることを認識し、環境に配慮した住宅が実現します。
・住宅は、周辺地域から地方、国、地球につながる入れ子状の構造を構成する最小単位になっており、住宅あり方が周囲の環境に影響を与えます。このことを認識することで、環境を意識した計画をすることができるようになります。
Comments